●空港で働く人たちを、垣間見た
あぽやん。
一体、何のことかとおもったら「空港でのトラブルを解決し、旅客を無事に送り出すエキスパート」であるらしい。
接客業にはつきものの、トラブル処理をするプロっていうところでしょうか。
- あぽやん (文春文庫)/新野 剛志
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この仕事に異動してきた、遠藤くんが主人公。
手配課からやってきた、というのは格下げらしいんですね。
あぽやんという仕事は、業界では好まれないらしく
遠藤くんも気が向かない人事に困惑…というところから始まります。
書店でちょこっと立ち読みしたら、なんだか読みたくなって購入。
私も接客業だし、トラブル処理は日常。
旅が好きで、空港行きの電車をみるだけで海外行きたい!と思うもので。
親しみがわいてしまって。
で、読んでみると
業界用語がたくさんあって、わーすごい。というのが最初の感想。
ちゃんとわかるように書いてあるから、読み解けないことはないのですが。
垣間見る感100%。
それに、このスピート感。
トラブルにあたっているときの様子が細かく折り込まれているのですが、
どうなっちゃう?え?そんなことできるの?
なんて思いつつ、ページを繰る手が止まらなくて。
それにしても、トラブルっていろいろあるな。と
人間と人間だから、ケースバイケースなので当然だけれど。
胃が痛くなりそうな、職業ですね。
それでも、なにがあっても
「笑顔でお客様を送り出す」
というプロ意識には、なんとも感動いたします。
私には、空港勤務の知り合いはいませんが
この小説にあるような日常がリアルであれば
著者は空港業務に詳しい方?取材の賜物?
いろんな意味で、おもしろく読みました。
続編があるらしいので、さっそく探します。
だって、遠藤くんの恋の行方も気になるし